義父を見送る前後のお話(入院中~葬儀までの準備編)

義父が旅立ちました。

その更に数日前から食べ物を飲み込めなくなっていて、「胃ろう(胃に穴を開けて食べ物を体内に入れる装置をつける措置)」は患者本人が苦しくてつらいらしいので、やりたくなくて、鼻からチューブを入れて流動食を流すようにするか、点滴だけにするかを選んで週明けに医師に答えを伝える予定でいた週末でした。

 

誤嚥性肺炎を発症していることがわかっていて、抗生物質を投与していただいて、夫が仕事帰りに義父のところに寄って付き添い、しばらく様子を見ていました。それでだいぶ安定してきたので帰宅して、夜、夫婦で普通に寝ていたら、午前3時半ごろに病院から連絡がありました。

 

20年近く前に若年認知症を発症し、早めに気づいて治療を始めたので進行はかなり遅らせることができましたが、それでもだんだんに病状が進み、暴力的になったりいろいろあって家庭での介護が難しくなり、グループホームでお世話になった時期もありました。その後、グループホームでは手に負えなくなって、専門医のいる病院に入院していたという経緯があります。

 

地域で差があるお葬式のスタイル、最初はとまどいましたが・・・

 

私の住む地域では、一般的に、家族が亡くなると葬儀社に連絡をし、一旦自宅に搬送してもらい、お通夜や告別式の日程などをある程度決めて、その他の打ち合わせの合間に隣組の人や親戚がおくやみに来てくれて、先ほど決めた日程を伝えるというパターンが多いです。

友引の日は葬儀はできないのと、お寺の住職さんのご都合と、いろいろ考えて日程を決めます。

 

そして、日程が決まると、葬儀社のスタッフさんが県内の新聞社各社にファックスでそれらの情報を流します。

それを受けて、各新聞社さんから喪主宛に掲載確認の電話がかかってきます。翌日の新聞にお通夜や告別式の会場と時間が掲載され、それを見た人が各自の判断で駆けつけることができるシステムです。

この方法だと、故人の人付き合いがどんな感じだったか遺族にわからなくても、ゆかりのある人が自分から来てくれるので、連絡できずに失礼してしまうリスクが減ります。

お嫁に来て初めて出会ったシステムで、義母の葬儀の時はとまどいましたが、その後、ご近所さんや親戚の葬儀に何度も出席しているうちに慣れてきて、今では合理的でいいシステムかもしれないと思っています。

 

さて、昔は隣組の人が受付を手伝うというパターンでしたが、最近は葬儀社のスタッフの方がやってくれるケースが増えてきました。そんなわけで我が家もそうしてもらいました。

 

私の地域では、女性が喪主の場合と、男性が喪主の場合の喪主の妻、故人の娘や姉妹など関係が近い女性は基本的に告別式で着物を着ます。10年前に義母を見送った時、自分で着物を着られなかったので、葬儀社の提携美容室で着付けをしてもらいました。当時は着物に慣れていなくて動きにくく、苦しかったので、自分で着られるようになろうと決めて、独学で着付けを覚えました。

それで、普段のちょっとしたお出かけにも着物を着るようにしていたのが功を奏し、今回は自分で着付けをすることができ、苦しくもなかったので、かなり楽でした。

 

喪主の妻って意外に仕事があります。

おくやみに来てくれた人を出迎えるあいさつやお茶出し、お通夜や告別式が終わったあとのお清めの食事の出席者人数を夫婦で予測して葬儀社に準備の依頼をするなどです。

喪主は落ち着いているつもりでも意外に動揺していることが多いので、葬儀などの打ち合わせの時に葬儀社の方の説明を聞き逃すようなこともあります。

なので、できるだけ一緒に聞いておくようにしたり、その他にも細かいことがいくつもあるので、意外に忙しいです。

この辺は割と一般家庭でも県議会議員さんとのお付き合いがある場合があるので、お通夜や告別式に議員さんや議員さんの奥さんが来てくれた時に失礼のないようにしないといけません。来てくれそうな人をおさらいしておいて、ちゃんと顔と名前が一致するようにしておくのがベストですが、なかなか難しいですね。

 

また、実は今回はかなり急なできごとだったので、お部屋の片づけが全然できていませんでした。

それで、葬儀社のスタッフの方が義父を搬送してくれてお線香を上げられるように準備してくれている間、私はとにかく片付けをしていました。早くしないと親戚が来てくれてしまうので、それまでに何とかしないといけなくて、部屋から部屋へうろうろといろんなものを運んだりして結構疲れました。あとで「活動量計」を見たら、稲刈りの日と同じぐらいカロリーを消費していました(笑)。

一応、最低限の片付けは間にあったので良かったですが、今後はいつ誰が来てもいいように、日頃から片付けておかなきゃダメだなぁと思いました。

 

最後になりますが、「親の葬儀」はたいていの人が2回は経験します。結婚すれば実の親と義理の親とで合計4回という人も多いでしょう。でも逆に考えれば一生に4回ですから、そう何度もあるものではないですね。

だから、こればかりは「慣れる」ということはなかなかないと思います。

それだけに、葬儀がひと通り終わったら、できるだけ早く(忘れないうちに)、詳細な記録を取っておくといいと思います。

 

今回、バタバタと準備をした義父の葬儀については、また次回書きます。

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