女優の朝丘雪路さんが亡くなられましたが、認知症だったとのことですね。
その後、ネット上のどこかで「朝丘雪路さんを襲ったアルツハイマー型認知症は、死に至る病」という記事をみかけました。
認知症という病気は、物忘れや徘徊、物盗られ妄想などのイメージはあるけど、亡くなるような病気というイメージをお持ちの方は少ないと思います。
しかし、実際には脳の機能が徐々に失われていき、自分でものを飲み込むことができなくなるなどして、最終的には亡くなってしまう病気なんですね。
認知症は脳の病気。早めにきちんと治療しましょう
認知症の代表的な原因となるのは、アルツハイマー病です。
脳の中に「アミロイドβ」という物質が溜まっていくのが原因とされています。
最初の頃は物忘れが激しいなどの状態から始まり、次第に自分の今いる場所が分からなくなったり、目の前にいる人が誰だかわからなくなったりと、症状が進んでいきます。
認知症の診断基準として多くの医療機関で使用されている「長谷川式」と言われるテストがあります。
「今日は何月何日ですか?」とか、「何歳ですか?」などのような質問をして、特典の合計点から診断するというものです。
この長谷川式のテストを開発した精神科医の長谷川和夫さんが、自ら認知症になっていたことを明らかにしたそうです。
そして、長谷川さんが自ら認知症になってわかったことをお話ししたことについての記事がありました。
記事へのリンクは、この投稿の最後に掲載します。
認知症にもいろんなタイプがあるんですね。
しかし・・・「長谷川式」を開発した先生を診断する先生も、複雑な心境だったでしょうね(涙)。
記事にも書いてあるのですが、昔は認知症に対する理解がほとんどなく、患者さんに対する接し方は現代から見ると最悪な状況でした。いちばんやってはいけないことをしているご家庭が多かったようです。
私たち夫婦も、若年性認知症の義父の介護をしましたが、最初の頃は正しい知識がなかったため、間違った対応をたくさんしていました。もっと早く知っていれば・・・!と反省することが山ほどありましたね。
去年の秋、毎日新聞の群馬版の記者さんからリクエストがあり、認知症と向き合って来た10年のことをお話ししまして、最終的に5日間の連載記事にしてくださったのですが、それを読んで1人でも多くの方が認知症を「自分の問題」として真剣に考えるきっかけになってくれれば、と思っています。
2018年4月21日に安中市の坂本公民館で認知症ミニ講座の講師を務めさせていただいたのですが、その時に夫が認知症という病気について説明するために一緒に講師をしました。
「認知症は、風邪みたいに栄養を摂って暖かくしていても治りません。きちんと専門医に診てもらいましょう」というお話をさせてもらいました。
認知症は脳の病気です。最終的には臓器を動かすことや呼吸をすることを司る部分が働かなくなり、生きていることができなくなります。
れっきとした病気なので、正しい治療が必要です。「ボケてしまった。年だから仕方ない」という問題ではないのです。
放置すると、本人も家族も本当に大変です。
皆さんが他人事ではなく「いつか自分や家族も」という気持ちで真剣に考えてくれる日が来てくれたら・・・と願う、認知症介護経験者です。
先ほどの長谷川和夫さんの記事は、以下のリンクから。
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