医師によって様々な診断~患者も勉強が必要

2017年の夏は、乳腺の良性葉状腫瘍の手術がいちばんの思い出かもしれません。

 

この夏、私は「患者も勉強が必要なんだ」ということを身を持って実感したので、そのことについて書きます。

 

結婚してしばらくしてから、市内の病院の乳腺外科で、昔からある持病の「乳腺線維腺腫」の経過観察をしていました。

担当医はまあまあ若い男性医師(T先生)で、説明が明快で難しい言葉を使わず、分かりやすくて、話し好きで、病状についても「○○だから大丈夫」という感じで根拠のある説明をしてくれるし、とても信頼していました。

 

しこりが大きくなり始めた時も、「葉状腫瘍だと切除した方がいいから、きちんと調べましょう」と針生検をしてくれて、患者の健康をきちんと考えてくれている感じでした。

 

ところが、2017年3月に行った時、この担当医が不在で、代診の女医さん(Y先生)が診てくれたことがありました。

ちょっとベテランな感じの堂々とした先生なのですが、私の今までの病歴を全く知らず(カルテに目を通していない)、2016年の冬にしこりが大きくなって針生検をしたことも知らなかったので、経緯を説明したぐらいです。

 

それからエコーの検査をしてくれたのですが、手を動かしている間に何の説明もなく、「腫瘍が大きすぎて一画面に入りきらないですね~」と言っただけで、「では、また半年後に来てください」とおっしゃいました。

 

直感的に不安を感じた私は、「一応、心配なので3ヶ月後に来ていいですか?」と聞いて、前の担当医(T先生)の来院日に予約をしてもらいました。

 

それが6月13日だったのですが、T先生は完全に辞めてしまっていました。何か事情があったのでしょう。いい先生だったので残念でした。

 

4月からT先生の後任で来ていた先生は、若い女医さんでした。こちらもT先生(笑)。

 

このT女医は、カルテに目を通してくれていたようでした。それで、触診の時点で、「これだけ大きくなっていると、葉状腫瘍が心配です」ということで、T女医の大学病院で検査をし、手術をしたということは体験記で書かせていただいた通りです。

 

手術の時、インターネットで調べていた葉状腫瘍の怖さが気になり、マージンを取って切除してもらうことにして本当に良かったと思っている私なのですが、ここで私が言いたいことは、Y先生の言うとおり半年後に経過観察をする方向で進んでいたらどうなっていたかと思うと恐ろしい!ということです。

 

だって、葉状腫瘍のよの字もなかったですし、明らかに増大傾向にあって腫瘍が5cmに迫る勢いなのに、「半年後に経過観察」なんて、乳腺外科の医師としてあってはならないことだと思うんです。

 

T女医は若いけれど慎重派で、触診の時点で危険を察知し、前年の冬に行った針生検の結果が「乳腺線維腺腫」だったことも分かっているけど「針生検は100%ではないので、可能であれば切除して詳しく調べた方が・・・」と提案してくれました。

 

それで、私も真剣に葉状腫瘍について調べ、「最初の手術で完全に取り去っておかないと、後で大変なことになる病気」ということがわかったので、「どうせ取るなら葉状腫瘍を想定して大きめに!」とお願いすることができました。

 

患者の側も勉強し、必要に応じて先生に手術の仕方をリクエストするということが大切なんだなぁと実感した夏でした。

 

人はつい、良いほうの結果を信じたくなる生き物だと思います。

だから、「経過観察でいいですよ」と言われると安心してしまいがちです。

 

でも、それでは危険かもしれません。

今回は自分でも明らかに腫瘍が大きくなっていると感じたし、「嫌な予感」もありました。

こういう「違和感」みたいなものは、大事にした方が良さそうです。

 

たまたまT女医が新しい担当医になってくれたことで、手術に踏み切ることができました。

心から感謝しています。

 

そして、申し訳ないけれど、Y先生はちょっとご遠慮いたします(笑)。

 

皆さんも、医師の言葉を鵜呑みにしないで、自分の勘も大事にしてくださいね。

自分の健康は自分で守る時代です。

お互い気をつけましょう。

 

 

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